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慶應義塾大学薬学部薬物治療学講座のホームページに訪れていただきありがとうございます。

近年の目覚ましい医療の進歩は薬によって支えられています。最近開発された分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などにより、一部の悪性腫瘍は制御可能となり、C型肝炎も内服薬で治る過去の病気になりつつあります。胃がんもピロリ菌の除菌治療により大幅に減少していくことでしょう。このように画期的な新薬の登場が多くの患者さんを救ってきましたが、一方で未だ解決されていない難病も数多く残されています。薬物治療学講座では、講座の名前の通り、難治性がんや生活習慣病などを治療するための革新的な新薬の開発を目指し、慶應義塾大学医学部や国立がん研究センター、製薬企業などとも連携しながら精力的に研究活動を行っています。

私たちは、近年開発された組織幹細胞の3次元培養法であるオルガノイド培養により、難治性がんである胆道・膵臓がんの患者さんからいただいた組織を用いてオルガノイドを樹立し、培養皿の中で難治性がんを再現することに成功しました(上記写真)。この胆道・膵臓がんオルガノイドを用いて、革新的な治療薬の創製を目指しています。また、老化したマウスの腸管上皮からオルガノイドを樹立し、様々な解析を行うことで、老化の分子メカニズムの解明や老化を防ぐ薬の開発にも挑戦しています。

当講座では、将来、アカデミアや企業などで病態解明や創薬の分野で国際的に活躍できる研究者や、薬剤師として臨床現場で活躍しながら創薬研究を行うことのできるPharmacist Scientistの育成を目指しています。大学院に進学して研究をさらに発展させたい学生を特に募集しています。研究内容などに興味のある方は、是非、お気軽にお問い合わせ下さい。


慶應義塾大学薬学部薬物治療学講座

齋藤義正